私自身の軸足は生物学なので、そもそもゲノムレベルで男女に0.3%の差異があることが折込済みですが「差異」が「差別」に繋がることは「多様性」の理解が足りないのだと思います。
例えば、同性の他人同士であれば0.1%のゲノムの差異があり、これが一人ひとりの個性を生み出すことに繋がります。
もちろん、私達の形質(カタチも機能も)がすべてゲノムで決まる訳ではありません。
育ち方、生き方、心のありようは、最終的に人間の行動や成し遂げることに大きく影響します。
本書の中の興味深いと思ったエピソードは、女子生徒が数学の試験をする前に「有名な数学者には天賦の才能がある」と教わるか「天才数学者も非常に努力して成功した」というエピソードを聞くかによって、成績が異なり、前者よりも後者の方が高いスコアを取るという検証です。
あるいは、解答用紙に名前を書き込むか無記名かによっても、自分に対する「ジェンダー・ラベル」に意識が向くかどうかが変わり、それによって試験の結果が変わるという研究結果もあるとのこと。
男女の能力はどのように異なるのか・違わないのかについては、ここで書いてしまうとネタバレなので避けますが、本書ではとにかく、論文から引用されたグラフなど含めて、多数のデータとその出典が載っています。
是非、それを見ていただいて、無意識のバイアスに気づくことが大事でしょう。
そして、日本でもこのような無意識のバイアスについての検証が必要だと思います。